「野菜の香りがとっても良かったからね。
サラダ仕立てで食べるのが美味しいかなって思ってね。
さっぱりしたソースを少しだけかけて、
野菜の味を生かしてみたよ。
これはね、かなり美味しいよ。きっとお客さんに喜ばれるよ。」
その時、女の子・・・ぐわっとムネが熱くなったんだ。
なんだろう・・・この気持ちはなんだろうねえ
女の子が何か感じたその時に・・・・
奥さんが電卓片手にずいっと出てきて話し始めたよ。
◆◆
「おだんごちゃん、ジャムの代金だけどね、
お店での販売価格は500園ね。
取り分は、おだんごちゃんが300園、うちが200園。
(あ、今、ぼったくり?って思ったでしょう!
あーたね、世の中っていうのはね、そうやって回っているのよ、
いやなら他へ持っていってごらん。)
うちは良心的ですからね。
売れた分だけ支払うっていうんじゃなくてね、
きっちり買い取りますからね。
はい、じゃあ今日は
とりあえず1ダースの仕入れで
300園×12個=3600園ね。
ご苦労様。
次の仕入れはまた連絡するわ!」
・・・・女の子・・・・
いろんな意味で頭がぼーっとしてきたよ。
◆
そしたら次にまたおじさんがね
「うちの営業日は月~土だからね。
野菜はできたら毎日欲しいな。
その日のオススメを2~3種類持ってきてくれるかな?
野菜の値段はね、そうだね、
そのものを見てその時その時相談して決めることにしようかね。
今日のにんじんとパセリは両方で、700園ってところかな。
(今日はオマケで千園ね)」
◆◆
女の子は何度も何度も
「ありがとうございます」って大きな声で言ってね、おだんごをぴょこぴょこさせてね、
それからさ、
いただいたお金の中から400園支払って
『かわり種の森の野菜サンド』をふたつ買ったんだ。
ウカウカさんに
食べてほしいなって思ったんだよね。
◆◆
もうウカウカさんは帰ってるかな
走って帰るかえりみち。
ああ、今日はねえ、今日はさあ、
うーんとね、なんていうんだろう、
女の子の中でふんわりと・・・そうだね花が咲きはじめたような
そんな日になったよね。